最新情報

楽しそうな話し声が聞こえてくるような風景の中、老若男女のいろいろな人が歩いています。いったい何をしているのでしょうか。

これはメディカルウォーキング(医歩)の集まりです。千葉県八千代市にある団地で開催されました。医歩とは栄養と運動に留意して歩くことで筋肉を身に付ける運動です。だれでも安全・安心に取り組むことができ、継続することで病気になりにくいからだを維持していくことができます。

写真に写っているのは当日の参加者とスタッフですが、実はこのスタッフは薬剤師や管理栄養士、理学療法士といった医療者です。医歩の最大の特徴は医療者が住民とともに学び、住民とともに歩くことです。だから医歩なのです。参加している医療者は地域の保険薬局である薬樹で普段は勤務している人たちです。

みなさんは保険薬局というと「病院の薬をもらいに行くだけ」というイメージがありませんか。いま、保険薬局の中には「健康サポート薬局」として基本的な薬局の役割に加え、地域の住民の健康を見守る健康サポート機能を提供しようという動きがあります。薬樹のスタッフも健康サポート薬局の一員として医歩に参加しているというわけです。

平成17年からスタートした医歩ですが、団地の住民を中心に毎回20人程度が参加しています。隔月で医歩と社協が行う「ミニ歩こう会」を実施する形で、毎月ウォーキングのイベントが開催されていることになります。薬樹のスタッフの「高齢化する団地住民の健康課題を解決できないか」との思いからスタートした医歩の活動は、確実に住民の生活の中に根付きはじめているようです。

「医歩をきっかけに薬局が地域の交流の場として多くの住民が気軽に訪れるようになりました。普段の会話の中で、安否の確認や体調の変化に気づいたり、生活への理解を深めたりできています。地域の人たちの健康をサポートするかかりつけ薬局としての役割が信任されてきていると実感しています」と薬樹薬局の店長は語ります。